血液内科とは

 血液の病気を診る科です。血液には白血球、赤血球、血小板などたくさんのものが含まれます。そのなかでも赤血球がたりない貧血は、最もよく経験する血液の病気です。

 鉄欠乏性貧血は体の鉄分の不足が原因で起こります。治療には鉄剤の投与が効果的です。食事による鉄分の補給はあまり有効ではないことがわかっていますので、レバーやプルーンなどを無理に多くとるより、来院して治療した方が確実で楽ですよ。鉄欠乏性貧血で大切なのは、なぜ、体から鉄分が失われたか、です。胃潰瘍や大腸ポリープ、女性では子宮筋腫や過多月経が原因となることが多いです。原因の治療をしないと何度も貧血が再発することになりますから、お医者さんとよく相談してください。

 貧血といえば、いわゆる”立ちくらみ”も貧血として捉えられることがありますね。厳密には立ちくらみは起立性低血圧と言われるもので、血液がたりない貧血とは違う病気です。検査でわかりますのでこちらもご相談ください。そのほか、血液の病気では健康診断での血液異常も含まれます。例えば白血球が多いとか、赤血球が多い、血小板が多いなどです。現在では遺伝子の異常で起きる病気がわかっています。これらは採血で検査できます。
 血小板が下がる病気もよく経験します。血小板は血を止める止血の作用がありますから、出血しやすくなるのが特徴です。一番よく経験するのは実は他の薬の副作用だったり、機械による間違いだったりします。しかし鼻血が止まらない、歯茎から血がでる、ぶつけた覚えのないあざができたなど、気になることがあればご来院ください。

 それでもよくわからない血液の病気もあります。当院では血液をその場で見られる顕微鏡を用意しています。血液中の異常な細胞などもすぐに見つけることができます。
もう一つ、血液内科の大きな病気としてはリンパ腺や脾臓の腫れがあります。細菌やウイルスが体に入ったときの防御として、体にはリンパ腺や脾臓があります。これが腫れるのは何らかの感染症があるときや、癌があるときなどです。健康な時でも腫れることもありますし、首のリンパ腺が腫れるときによく経験するのは歯科治療中とか中耳炎がある時です。丁寧な触診である程度区別がつくこともありますが、当院では持ち運び可能な超音波エコー機械も導入してあります。迅速に対応いたします。

感染症とは

 
よく経験するのは”風邪”だと思います。ウイルス性上気道炎といいますが、この診療はとても難しいです。もちろん、熱が出ているとコロナかもしれませんし、人にうつすかもしれません。適切な診断と治療が求められる病気です。当院では熱や咳、下痢など、症状のある方の待合室と診察室は独立し、別々に換気を行っています。受付や会計も別なので、予約をインターネットで行っていただければ、他人への感染を完全に防ぐことができる仕組みにしてあります。各種検査も、コロナやインフルエンザを含めた抗原検査やCOVID-19のPCR検査も可能です。コロナの鼻咽頭検査はクリニックに2つブースを設けていますので、安全に検体採取ができます。発熱、咳、下痢などの際は感染症かもしれませんので、当院にご相談ください。

 

 

HIVとは

  

 HIVとはヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency Virus)の略で、血液や精液を介して感染し、5年ほどかけて徐々に免疫の力を低下させることのよりいろいろな感染症を合併します。

 これがエイズ(AIDS; Acquired ImmunoDeficiency Syndrome)です。専門性の高い病気でありますが、我々は早期発見と糖尿病、高脂血症、高血圧、癌など慢性期の長期合併症管理に重点を置き診療してまいります。感染したばかりの急性HIV感染症は発熱、リンパ腺腫脹、咽頭痛、発疹、筋痛など、インフルエンザに似た症状で出ることが多いです。看護師や事務職員も含め、我々には診療豊富なスタッフがそろっております。丁寧な問診と診断で、急性期を見逃さない体制です。もちろん服薬指導も含め、慢性期にも対応していますので、是非ご相談ください。